映画『ハートボイルド・フィクション』(脚本・監督・撮影・編集:神威杏次)

映画『ハートボイルド・フィクション』

公式情報ページ

『正義とは何か?そんなものに答えはない。答えのない世界で、僕らが想いを馳せるべきは、自分じゃない誰かのこと。誰かのために泣くこと。誰かのために祈ること。幸せになるにはそれしか方法はない。』

神威組、初長編『ハートボイルド・フィクション』

【2019年製作、2020年劇場公開作品】

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CAST&STAFF

『ハートボイルド・フィクション』

2019年 日本 90分

脚本・監督・撮影・編集:神威杏次

出演:坂本三成 、平野尚美、萩田博之、立原ありさ、環みほ、菊池隼人、多田聡、磯崎美穂、加賀谷崇文、蜂谷英昭、川島芽生、中川ミコ、神威杏次

製作:神威杏次(TEAM KAMUI)
配給:TEAM KAMUI

制作:トラブルキッズ!
(神威杏次、蜂谷英昭、他出演俳優陣)

助監督:萩田博之

МA:㈱こだまプロダクション

ロケ協力:ZETTON&CO./キネマ酒場「なにもない場所」/studioBAILA下北沢/Atelier
Mine/タイ料理ヤムヤム/REDZONE高円寺本店/よろずや駒沢/一般社団法人至誠会第二病院

タロットカード(C)2013.ダンシングタロットMinette

special thanks:松木朗

協力:三枝プランニング、遅咲会、㈲アスクリエイツ、リミックス、俳協、劇団昴

協賛:もみや鍼灸整骨院、映画で語ろう!カムシネマ

(C)2019 kyojikamui

予告編

www.youtube.com

作品紹介

 神威杏次が2018年から開始している映画製作の三作目にして初の長編。製作費はわずか50万円。「現場専任スタッフ0人」「現場には監督と俳優だけ」究極の自主製作スタイルで撮影された意欲作。クエンティン・タランティーノを思わせる時間軸の操作や、複数のエピソードとそこに登場するアウトローたちのそれぞれの事情が、やがてひとつのテーマに向けて収束していくオムニバス形式。神威杏次独特の世界観が際立つ、ハードボイルド青春群像劇。

あらすじ

 Episode1「BAR,MAY2」

 とあるバーにやってきた男・倉岡(坂本三成)。そこには、陽気なマスター(川島芽生)と先客の女・アリサ(立原ありさ)がいた。男はちょうど一年前にもバーに来ていた。どうやら今日五月二日は別れた彼女の誕生日。倉岡には、「誕生日の午後、広場で。」そんな手紙を残して姿を消した彼女・美雪(平野尚美)がいたが、一年前の今日、約束の広場に彼女は現れず、帰り道にこのバーに立ち寄ったのだった。一年後、なぜか同じバーにやってきた倉岡は、吹っ切れた様子で談笑するが、どこか様子がおかしい。かたや、なにかを知っている素振りのアリサ。果たして一年前になにがあったのか。そこには、七年前の同じ日、五月二日の、ある出来事が関係していた。

 Episode2  
「BACKSHEET GIRL」

 泥棒カップルのタカシ(多田聡)とアビー(磯崎美穂)は、盗んだ車の後部座席に、寝袋にくるまった女・愛(環みほ)がいることに気づき驚いていた。しかし、盗難車は通りかかった男・ヒデさん(蜂谷英昭)に後部座席の愛ごとさらに盗難されてしまう。愛にきづいたヒデさんは本人から事情を聞こうとするが、車を追ってきた謎の男(加賀谷崇文)に脅され、勢いで愛を連れて逃げ出してしまう。一台の盗難車を巡って出会った五人。そんな中、ヒデさんはあるアイデアを思いつく。

Episode3
「GUYS & PINKLADY」

 怪しい組織の妙なアルバイトにやって来た青年・マサト(菊池隼人)は、そこで殺し屋風の男・鳴海(萩田博之)に出会う。鳴海は、マサトを裏家業の見習いとして雇い、メンヘラな女探偵・マリコ(中川ミコ)の元に連れて行く。マリコから鳴海への仕事の依頼は、誘拐されたお金持ちの令嬢を探し出してここに連れて来ること。また、マリコは界隈で有名な探偵・クロネコ(神威杏次)の知り合いでもあったが、最近、なぜかクロネコはこの街から出て行ったという。

 テイストの違う3つのエピソードが微妙に絡み合いながら進む群衆劇は『怒涛のラスト30分』が待ち受ける最終章「JUSTICE」へ。

製作背景とエピソード

 2018年、短編映画『マイ・ガール』『アンナ-Anna-』を製作した神威杏次が、2019年に製作した初の長編映画。撮影は4月29日~5月5日の7日間。

 「予算面、条件面、すべてにおいて無茶なことは承知のうえ。とにかく2018年の短編2本と同じスタイルで長編を撮るのが今回の挑戦。なにがなんでも「撮り切る」ことに注力した。」(神威杏次)※(追記)本作の製作費はわずか「50万円」

 2018年と「同じスタイル」というのは、「現場スタッフ0人」「監督と俳優だけの現場」という究極の自主製作スタイルのこと。わずかな予算、長編映画としてはタイトな7日間の撮影日程。予備日もない中、途中、天候と雨待ちに伴う日没時間にも悩まされながら、本来はじっくりとカット割りしてあったアクションシーンで「テストなし、ワンテイクOK」を連発して現場を進める強行策で乗り切るなど、驚異のスピードで撮影を完了した。

 俳優の現場協力も当初は自主性に任せられたが、多くの俳優たちが自主的に、自分の撮影日以外も現場に参加。当初から制作兼任となっていた蜂谷英昭はもとより、他の俳優陣もスタッフとして照明操作や撮影補佐に奔走。

 監督と俳優たちが一丸となって、七日間の壮絶な撮影期間を走り抜けた。

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プレミア上映(東京)

2019年9月8日(日)東京「座・高円寺2」にて完成披露プレミア上映が行われた。

7m×4mの大スクリーン、250席×3回上映=750席。一日限り、しかも単独の映画の上映会としては破格のキャパシティだが「完成した映画と、協力してくれた俳優陣に、ホールでの舞台挨拶という『晴れ舞台』を用意したい」という神威の強い想いでの開催を決定した。

当日はあいにくの台風接近、さらに一回目の上映では機材トラブルで何度も上映が止まるハプニングがあったため、予定していた出演者の登壇を中止し、神威杏次と蜂谷英昭二人だけで(謝罪のために)舞台にあがることにしたが、本編が終了するなりのまさかの万雷の拍手!に、監督以下、出演者たちはおおいに感動させられた。SNSにて「あの拍手がすべてを物語っていた」との評をいただくなど、大変温かいお客様に助けられ、二回目の上映、出演者ほぼ全員が登壇した舞台挨拶ではおおいに盛り上がり、当初は無茶としか思えなかったホールでの上映会も、結果、大盛況のうちに幕を閉じた。

▼当日の舞台挨拶風景などはこちら。

大阪プレミア

東京での盛況を受け、2019年11月10日(日)大阪・シアターセブンでの上映が実現。

一日限りのイベント上映ではあるが、短編「マイ・ガール」「アンナ-Anna-」と共に、神威組、大阪初上陸を果たす。神威杏次が大阪・阪急沿線の出身であることから「凱旋上映会」と銘打たれ、関係者の多大なる尽力とご協力により、一回35席のミニシアターながら、映画評論家・長嶺英貴氏による名司会による上映後トークもおおいに盛り上がり盛況となった。

▼当日の様子などはこちら。

movie.kamuin.com

劇場公開

2020年10月26日(月)~11月1日(日)

シネマノヴェチェント(横浜)にて、劇場公開。

次作「スモーキー・アンド・ビター」と同時に公開。プレミア上映から一年後の、悲願の「劇場公開映画」への昇格となった。

特別上映

2022年2月29日(土)

『神威組大感謝祭』(神威映画過去作一挙上映会)にて特別上映。

 

2023年1月21日(土)

『神威組大感謝祭・2』にて特別上映。

公開支援クラウドファンディング

 映画の製作費(50万円)は、全額を神威のポケットマネーから捻出しているが、上映会の成功と、その後の公開拡大のためにまだまだかかる制作費に関して「公開支援クラウドファンディング」にて支援を募った(2019年6月~7月)。結果、49名の方から49万3000円のご支援が集まり、CAMPFIRE手数料や経費を引いたご支援金は、上映会の会場使用料と運営費の一部に充てられた。但、本願であった「英語字幕作成費」等の捻出は叶わなかった。


現場風景

 

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各種フライヤー・劇中画像

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Heartboiledfiction©2019.kyojikamui